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　２０１４年キネ旬の日本映画の一番に選ばれたということなのでチェックしておこうと思いました。アップリンクでやってくれたのでよかった。

　血族や土着というテーマをやるのであれば、青山真治監督の『helpless』『EUREKA』『サッド・ヴァケイション』の北九州サーガが先行作品となるわけですが、それと比較してしまうとやはり鈍重な印象が残ります。特に爺の描き方がダサい。そして池脇千鶴がものすごく頑張っていることは認めるのですが、この作品で残る印象はやっぱり「頑張っている」というだけになります。血族と土着に塗れた女にはどうしても見えない。女優としての上品さの方がやっぱり強い。

　菅田将輝と高橋和也にはその重さがありました。ちなみに菅田君のデビュー作は『共喰い』でした。

　呉監督は、今後は『君はいい子』という児童虐待を扱った作品を撮るということなので、私は厳しい目で鑑賞することになると思います。