寛容と倫理と暴力
『サッドヴァケイション』公開記念オールナイトを体験。光石研と監督のトークショーのおまけ付き。入りは6割程度。
2回目の体験になるが、腰をすえてじっくりと細部を楽しむ。健次とアーチェンの共同生活のシーンと、梢・秋彦・茂雄の再会のシーンで涙が出る。
今回のテーマは寛容だと思う。「母性」よりも「寛容」というほうがすっきりくる。とにかく傑作ですね。今年のナンバーワンであることは間違いないでしょうし、時間の風化にも耐えていくはずです。
このあと登場人物たちがいかに生き抜いていくのかをまた確認しなくてはいけません。
次に『EUREKA』。久しぶりに再会。スクリーンに投影されている光の艶がとにかく凄い。すべてのシーンが完璧なんじゃないかと思わせる。記憶によって映っている画面を塗り替えていることが判明。やっぱり時々見直す必要がある。
ちょうど深夜1時から5時にかけての上映で、3分の1くらいは眠っていたように思う。でも目を開けたときにスクリーンがあるというのは気持ちのよいことである。
最後に『Helpless』。上映素材が悪くなっているように思う。これもまた3分の1程度入眠状態。浅野君の立ち振る舞いの凄みに圧倒される。前2作品との相関でいれば「暴力」の映画である。
ようするに確実に進化を遂げているのです。「寛容」について考える人は『サッドヴァケイション』を見るべきです。
朝7時前に帰宅。そのまま倒れるように眠りました。そんなダメな私を横目に、母子はプールに出かけました。