Social Worker's Note

社会福祉士です。現場で感じたことや考えたことを発信します。

死から照射される生

トウキョウソナタが凄い。今年のベストの一つに入った。家族は空気のように当たり前の存在だという前提が幻想であることを冒頭は明確に示す。父親のリストラという一つの事実だけで家族は自分自身を苦しめるものに変質する。あっというまにである。さらにその当たり前を維持するには母の不断の配慮があったことを父親は知らずに嘘に嘘を重ねる。当たり前が崩れ去った後に現れるのは死である。家族四人は四様の死に出会う。そして死の後に出会うものはなんだろうか。