家族、積みすぎた方舟
母子がひがなDSをやっているのを横目にみながら『家族、積みすぎた方舟』を一気に読了。
タイトルが惹かれて買ったが、読み応えあり。シングルマザーをめぐるアメリカの家族法を批判的に言及している。
婚姻という制度をなくしてしまえばいいのだ!という主張には目からうろこ。婚姻という制度があるから離婚がある。家族を営むのに法律は必要ないという主張はあまりにもストレートで強い。
フェミニズムの議論の利点は、日々当たり前に過ごしている家族を突き放すことにあると思う。久しぶりに脳にビンタをもらったような感覚になる。
シングルマザーは個人の問題ではなく、社会構造の問題であるとという認識も、日々の仕事のなかで忘れがちである。人はケアされて生きていくという事実から、家族を考え直してみたいと思った。その象徴が「子ども」なんだと思う。