8万件突破!
昨日厚生労働省が全国の児童相談所が対応した児童虐待の件数を発表しました(平成26年度)。8万件を越えたとの内容でした。
これは昨年度の数字ですが、今年度に入ってからも通告数は増えており、来年は9万件を突破することは間違いないと思います。
数字の多さはキャッチーな印象を残しますが、現場では通告の中味は玉石混淆です。マンションの方から子どもの泣き声が聞こえるというものから、重篤な医療ケースまで本当にバラバラです。
これを全部合わせたのが8万件なのです。これが人員や予算を増やすための根拠になることは大事なことだとは理解しますが、実務の感覚からすると、この玉石混淆の状態にある通告の山を「トリアージ」していくのかが大事だと考えます。
「トリアージ」とは、救急医療や災害現場で使われる重症度を見極め、対応や処置の順番を決めることを言います。これは手抜きということではなく、優先順位を付ける仕組みです。現場ではすでに優先順位は付けられているわけですから、これをきちんとシステム化すべきではないかと考えます。
おそらく現場に人が増えても、兵士たちがワークするためのOSが機能していなければ、兵士たちはすぐに不安になり、倒れ込んでしまうに違いありません。
量の議論に対して質の議論の必要性を投げかけておきたいと思います。