Social Worker's Note

社会福祉士です。現場で感じたことや考えたことを発信します。

そして父になる』だん。2013年の一本であることは間違いない。
 日本で生活している最も映画を観ない人たちが主人公であり、そういう人たちは絶対に劇場なんかには行かない。カンヌで評価されていようがどうかなんて関係ない。そういう映画環境を思うと、日本の映画環境と家族の環境は絶望的なのではないかと思うのです。


 尾野真千子真木よう子が本当に素晴らしいです。真木よう子のハグのシーンは落涙ものですし、尾野真千子の罪悪感に塗れている感じも素晴らしいと思います。


 この作品はキャスティングの勝利みたいなところもあるかなと思います。男性陣よりも女性陣の存在感が残る作品だと思います。


 個人的には、是枝監督のエモーションが非常に抑えられていて、ロジックの方が優位になっている感じが、もったいないというか、もっとやって欲しいと思うのです。それが映画というフィクションだから。