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2013年の暫定ベストに決定。三池作品がカンヌで賞をゲットするのではないかと期待させる作品だった。
気になるのは犯人の造形。藤原竜也の品の良さがどうしても全身から漂ってしまうので、絶対悪としての犯人として適切なのか。絶対悪の描き方が弱いのではないかと思う。
最初の被害者の父親が山からいきなり出てくる場面がちょっと無理があった。ナビで分かっていたとしたら、もっと復讐心を前面にいきなり出すだろうし。復習の描き方がやや単調だった。
復讐というのがテーマなんだろうけど、だとしたら『ヘブンズストーリー』を超えていかなくてはならないわけで、復讐という点においては、瀬々監督に軍配が上がってしまうのではないかと思うのです。
復讐が持つエモーションが役者の身体から溢れ出てこないところが残念な減点です。