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これは日本映画の最高峰だ。日本の俳優たちだけを使って、これだけの脚本で、これだけの群像劇を取り上げてしまうのだから、北野武監督はやはり凄いのだ。巨匠を拒否し、自分自身を壊しながら、さらに凄い世界観を作り上げる。本当にすごい作家である。

『アウトレイジ』よりも確実に進化している。今回は脚本のキレがとにかく凄い。北野のやくざ映画は「仁義ある闘い」なのだ。義理と仁義をめぐる人間群像劇なのだ。それがやくざの世界で最も劇的に光る。そのことを北野はちゃんと分かっている。

北野の映画から放たれる強烈な人としての生き様をノックアウトされた。

今年のベストワン候補だ。

三作目も期待したい。関西やくざと韓国やくざを絡ませて、そこに大友がキーマンになっていく。西田敏行が演じた若頭が、大友にどうやって殺されるのかを観たい。絶対観たい。