Social Worker's Note

社会福祉士です。現場で感じたことや考えたことを発信します。

社会を変えるには (講談社現代新書)

社会を変えるには (講談社現代新書)

 いまの日本において最も尖っている知識人の一人である。私は知の巨人と呼んでいる。


 メッセージは凡庸だし、誰にでも言えることだけど、前半の具体的なトッピックスからの論証の質量が圧倒的である。


 この社会に生きる者として、違う領域において、同じようなメッセージを発しているけれども、私たちが補うべきなのは、具体的な事実の積み重ねとロジックなんだと思う。


 メッセージが空回りしないためにも、前半の論証部分をしっかり読むべきだと思う。これは教科書でなく、著者自身の現代社会へのフレームワークであり、自分自身のフレームワークの異同を考えるべきだ。そうやって、自分自身のフレームワークを鍛えるしかないのだ。それが著者が最後に残したメッセージに応えるということになるのだろう。