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『生きているものはいないのか』。舞台は大学病院を持つ大学のキャンパス。穏やかな時間の流れから一転、次から次に原因不明の病により大学構内にいる人たちやら、その周辺の人たちが死んでいく。
微妙に噛み合ない会話が続き、急に人がバタバタ死んでいく。それはまるで人の生き様そのものを表している。原因不明の病が放射能だとすればそれはそれで恐ろしいリアリティーを発生させるだろう。
ここでなされる会話のズレの面白さは一見(聴)の価値はある。脚本の力を感じた作品である。
観たことのない作品という意味ではすごい作品ではあるが、長いと思う。90分で十分だと思う。石井監督は大学の先生になっていたのか。
『メランコリア』といい本作といい、世界の終わりが私たちの大きな主題になってきた。