半休半勤
有給休暇取得。しかし午後からは裏で出張することとする。
午前は『ゼア・ウィルビー・ブラッド』。ポール・トーマス・アンダーソンの最新作。石油とエゴイズムをめぐる抒情詩。主演の濃さにあてられる。凄いけどなんか素直に評価できない自分がいる。
とはいえ音楽と映像は素晴らしい。不協和音と岩肌の映像が素晴らしい。
神になりたかった資本家と資本家になりたかった「神」との潰しあい。そして自爆。資本主義と宗教をめぐるおそろしいメタファーになっている。ともに人間を究極を追い詰めていく恐ろしい世界なのだ。そして、この映画からは家族が周到に排除されるいること関係しているかもしれない。資本家に育てられた息子が家族を作ることを宣言して父のもとを去ることからも明白である。個人が資本主義と宗教に抗するためには家族が必要なのだろうと思う。そして、20世紀のおわりに私たちは『月の砂漠』という作品に出会うことになるのだ。
夕方から出張。クライマックスとなる面接。伝えるべきはしっかり伝えた。あとは先方の動きを祈るのみ。最後は家族の力を信じるしかないのである。