Social Worker's Note

社会福祉士です。現場で感じたことや考えたことを発信します。

斃れてのち元まる

eureka742007-03-24

 母子は『ムシキング』。私は新文芸座へ。『三池』『六ヶ所村ラプソディー』。昨年話題のドキュメンタリー2本。
 石炭と原子力。日本の生活を支えてきた・いるエネルギーをめぐる現実を切り取っている。まずはこの2本をまとめてみせようとした企画に感謝。いまの私たちの生活がどのようにできあがってきたのをしみじみ感じる。いつだってそこで生きていた人は大きな流れに翻弄されながら、逆らいながら生きていく。原発賛成・反対とは別の話だ。この現実を生きてる人たちを見つめることがまず大切だと思う。
 おまけの個人的な感想としては、二作品ともナレーションが余計。言葉で説明してしまうのはドキュメンタリーとしての緊張感をあらかじめ奪っているように思う。

 鶴見和子『遺言』を一気に読了。これは絶対にお勧め。言葉が感性を刺激するという一言に尽きます。内発的発展論という思想をしっかりと受け止めさせて頂きます。

 『ハゲタカ』最終回。最終回60分では短すぎた。恋愛も家族愛もまったくない。〈社会〉という空間のなかでのみ物語を完結させたことが新鮮でした。大森南朋はテレビの画面の枠からはみ出そうな存在感でした。顔の表情だけで画面の緊張感が漂ってしまう稀有な俳優だと思います。『殺し屋1』以来ひそかに贔屓にしてきた者としては大満足でした。