Social Worker's Note

社会福祉士です。現場で感じたことや考えたことを発信します。

みんな被害者なんだと思う。

 カンファレンスに参加。この業界の有名人が複数出ており、勉強を兼ねて出席。大物には大物の風格みたいなものがやっぱりあるというのが第1印象です。見立てや洞察力の深さを感じます。ああいう切れ味を持ちたいと思いました。

 典型的な事例はあるのですが、虐待というのは、家族のなかで起こる病理現象ですが、その特徴として家族を構成しているメンバー全員が被害者意識を抱えているということを再認識しました。家族間の葛藤のなかで各自が被害意識を強く抱えている。そしてそれが高まり、暴発したときに一番弱い「子ども」に暴力が向かっていく。そんな病理なんだろうと思います。

 『スティーヴィー』で確認したことですが、加害者である前に被害者であるという現実に問題の深さを感じずにいられません。そんな現実を前に何ができるのでしょうか。加害者を責めても何も解決しないということだけははっきりしていると思いました。