Social Worker's Note

社会福祉士です。現場で感じたことや考えたことを発信します。

『秘密と嘘』ー養子を扱った映画作品を振り返る①

 訳がありまして、養子を扱った過去の映画作品を抑えていくことになりました。

 

 劇場で観るわけにもいかないので、自宅でチェックできるものをまずは抑えていきたいと思います。

 

 一つ目は、イギリスのマイク・リー監督の『秘密と嘘』です。カンヌのパルムドールを受賞している作品です。話のど真ん中に養子縁組が組み込まれています。

 

 このお話は養子に出した側の女性に焦点を当てています。養子に出された方が非常にクールで理知的です。実母の方がとっちらかっている印象です。どこに焦点を置くのかは監督の作家性だとは思いますが、この作品は実母寄りの設定です。

 

 実母の親族関係を織り交ぜながら、実子が少しずつその磁場に吸収されていくことでドラマは進展していきます。ドラスティックな展開はありませんが、実母と実子が言葉を交わすシーンがとても印象的です。

 


秘密と嘘(予告編)