Social Worker's Note

社会福祉士です。現場で感じたことや考えたことを発信します。

快作、二本

eureka742008-06-30

 息子は代休。私は有給休暇。二人でそれぞれ自由時間。息子は祖父母と浅草へ行ったらしい。芋羊羹を持ってくる。

 私は銀座へ。『ぐるりのこと。』と『休暇』。日本映画に人が入っていると実感する。

 『ぐるりのこと。』は橋口作品の最高傑作ではないかと思う。『ハッシュ!』よりもいいと思う。作品ごとに傑作を作っているのだから、この監督の才能は高く評価すべきだと思う。ほぼ二人芝居だけれれども、これだけで二時間以上退屈させないのが不思議である。最後のホテルで披露宴を眺める二人の姿で落涙。物語の中心になるエピソードはすべて排除されている。人が生きていると当然起こる出来事の後を丁寧に描いている。法廷場面の被告たちがやや中途半端な印象を受けた。徹底して近づけるか、まったく抽象化してしまうかのどちらかなと思う。

 『休暇』。これもまた秀作。『死刑』へ至る過程と、家族を営み始める過程が逆に進んでいく編集が効いている。編集の力を実感させる作品だった。西島秀俊、渾身の死刑囚。

 銀座の警備が凄かった。警察の威信をかけた仕事なんだろうと思う。